ビジネスシーンにおいては、名刺交換という初対面の相手との大切な儀式において、何よりも目立って顔と名前を憶えてもらうというのは、営業職やフリーランスの方にとっては、重要な営業戦略です。
名刺を目立たせる方法はさまざまありますが、もっとも手っ取り早いのは名刺の色を個性的なものとすること。
中でも、明らかに高級感があふれる金色の名刺というのは、目立つこと請け合いです。
この記事では、そんな金色の名刺のメリットや、金色が持つイメージとおすすめ職種を説明するとともに、金色の名刺を作る際の注意点について解説します。
何よりも目立つ名刺が作りたい方は、どうぞ最後までお付き合いください。
2つある「金」の名刺

まずは金色の名刺といった場合、実は2種類の名刺があるのを念頭においてください。
それは紙色が金の名刺と、本物の金を使った名刺です。
この2つは明らかに使用目的が違うモノですので、混同しないようここであらかじめその詳細について確認しておきます。
金色の名刺
金の用紙を使ったり、金の特色印刷や箔押し加工を行った、あくまでイメージとしての金の名刺全般を指します。
通常のビジネスシーンにおいては、金というのは強烈な個性を放ちますので、初対面の相手と相対する場合に、ファーストインプレッションから目立つことは間違いありません。
純金の名刺
それに対して、実際の純金を使って作られた金の名刺というのも、実は存在します。
それを専門に請け負う名刺業者もあるように、一定の需要がある商品です。
ただしその使用目的は、当然のことながら通常のビジネス名刺としての役割ではありません。
主に退職記念品や社内表彰に使われることが多く、記念品や報奨品といった意味合いのほうが強いでしょう。
また、それ自体が純金としての資産価値もありますので、ビジネスパーソンにとっては金の名刺を会社からもらうということは、誇らしい出来事だといえます。
金色の名刺を作る

この記事では、金の名刺を作るということにフォーカスしてご紹介いたしますが、これはあくまで先述の「金色の名刺」のことを指すものとします。
まずは、ビジネス名刺に金色を取り入れた場合のイメージなどを確認していきましょう。
「金」のカラーイメージ
金色という色は、他のどんな色よりも存在感があり、強烈な個性を持った色だといえます。
その名の通り「お金」を連想させ、富や豊かさの象徴ともいえるでしょう。
ただし、使い方によっては高級感のある豪華さを演出できますが、ともすれば成金趣味のゴテゴテしたいやらしさにつながってしまうことも否めません。
そうならないためにも、金の名刺というものは特別な意図がない限りは、洗練されたスタイリッシュな使い方を意識する必要があります。
>>名刺に使う3つの色とは?色別イメージとおすすめの職種【徹底解説】
金色名刺がおすすめの業種
金色を名刺に使った場合、それに準ずるおすすめの業種をご紹介します。
なお、ここでは「金色をベースカラー」として使った場合と、他の色にあわせて「アクセントカラー」として使用した場合の2つの条件を設定しました。
金色をベースカラーにした場合
背景を金色で塗ったり、金の箔押し加工を広範囲に施すなど、金色を使用比率の高いベースカラーとして利用した場合は、より豪華さや豊かさ、強運といったイメージが強く感じられます。
こういった使い方は、直接お金が儲かることを連想させる業種の名刺に向いています。
- 金券ショップ
- 質屋
- 投資コンサルタント
金色をアクセントカラーにした場合
ベースカラーは他の色を用いて、ロゴマークなどを金の箔押し加工するなど、金色をアクセントカラーに利用する場合の名刺です。
この場合はより洗練されたエレガントな雰囲気を演出できますので、高級だが控え目といったイメージの業種にはピッタリでしょう。
- 高級ブランドショップ
- 宝飾品専門店
- 高級エステ・サロン
金色の使い方

それでは、金色の名刺を演出するための金の使い方に関しては、大きく分けて3つの方法があり、それは次の通りです。
- 金色の用紙を使う
- 金色で印刷する
- 金の箔押しを施す
それぞれについて詳しく解説します。
金色の用紙を使う
まず1番に考え付くのは、金の名刺用紙を利用するという方法ではないでしょうか。
最近はメタリック調の金の名刺用紙が市販されていたりもしますので、家庭やオフィスにあるパソコン用のインクジェットプリンターでも、かんたんに金色の名刺を作成することができます。
ただし、家庭用プリンタで印刷のできる金色の用紙は、ほとんどがメタリックフィルムのような用紙となり、バリエーションを選ぶことはできません。
それ以外のエンボス加工が施された金の用紙を利用したい場合などは、そうした用紙を扱っている印刷業者に製作を依頼する必要があります。
金色で印刷する
続いては他の色の用紙をベースに、金色で印刷するという方法です。
ただし、インクジェットプリンターやレーザープリンターはおろか、印刷業者に頼むにも、通常使われるCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)という4色を掛け合わせたフルカラー印刷でも、金色を表現することができません。
大抵の場合は金色や銀色はオプションの特色印刷となりますので、他の色よりも多少のコストアップとなる可能性があります。
金の箔押しをほどこす
金や銀の金属を極薄サイズにたたきのばした箔(はく)を、熱と圧力をかけることにより対象物に定着させる箔押し加工。
名刺に金色を取り入れるのにこれほど適した方法は他にありません。
メタリックな質感のある光沢を取り入れることで、紙色を金にしたり、金の印刷をするのとは一味違った効果が期待できます。
>>キラリと光る!箔押し加工でワンランク上の名刺はインパクト抜群!
金色と相性の良い色
金色を印刷する上で、ベースに利用する色として相性のいい色として、ここでは次の7色をご紹介します。
- 白:白の持つまっさらで清廉潔白なイメージと、金の持つエレガントなイメージが互いを引き立てあいます。上品で信頼感を演出しますので、士業や金融業など、信頼を担保したい職種にも向いています。
- 紺:落ち着いた色合いの紺は、キラキラした金色をさらに際立たせますが、紺の持つ品の良さで金色がいやらしくなるのを防いでくれます。
- 深緑:深緑と金の組み合わせは、男性的で強い印象を醸し出してくれますので、男性のフリークリエイターなどにはおすすめの配色です。
- 黒:黒ベースの名刺に金のワンポイントをあしらうことにより、豪華さや華やかさがぐっとアップします。重厚な黒とキラキラした金色の調和は、ベテランクリエイターの名刺などにはふさわしいでしょう。
- 青:青の持つ清潔で落ち着いたイメージと、金色の持つ華やかさがうまく調和して、さりげないカジュアルさをうまく演出してくれます。
- 茶:落ち着きや伝統を感じさせる茶色は、金色と合わさることでより伝統的な重厚さを醸し出します。老舗旅館や老舗飲食店など、歴史を感じさせる店舗の名刺デザインなどにはおすすめの配色です。
- 赤:鮮やかな赤と華やかな金。一歩間違うとキラキラの洪水を起こしてしまいそうな配色ですが、金色をワンポイントのアクセントカラーに使うことで、あでやかな名刺を演出することができます。
まとめ
この記事では、名刺を彩る色の中でも、もっとも個性的でパワーのある「金色」を名刺に取り入れる方法について解説してきました。
キラキラとして高級感があり、華やかなイメージをまとった金色の名刺は、初対面のビジネスシーンにおいて、圧倒的に目立つ存在であることは間違いありません。
しかし、取り扱いを間違えると品のない名刺となってしまうことも否めない金色ですから、うまくあなたのブランドイメージに取り入れるのは、センスの見せ所と入れるでしょう。
うまく使えば強烈な個性を演出してくれる金の名刺を携えて、どうかビジネスの荒波を乗り切ってください。