ビジネスシーンで利用される名刺といえば、「大体このくらいの大きさ」というイメージはほとんどの方がお持ちだと思います。
しかし、だからこそその常識を逆手に取ってサイズちがいの名刺を用意すれば、ライバルに抜きんでてクライアントへのアピール力が強い名刺となるでしょう。
そこでここでは「小さい名刺」というモノにフォーカスをあて、そのサイズ感や利用方法をご紹介します。
女性フリーランスや店舗型ビジネスなど、「小さくてかわいい名刺」を有効活用できる職種の方は、ぜひ参考として自らのビジネスにいかしてください。
名刺サイズの常識を逆手に取る小さい名刺

ビジネスシーンでやり取りされる名刺というのは、通常「名刺4号」と呼ばれる91mm×55mmサイズのモノが一般的です。
このサイズの名刺であれば、誰もが受け取った時に違和感なく受け入れることができますが、そのサイズを大きく違えた名刺の場合は若干の違和感を覚えるかもしれません。
しかし、名刺というのは初対面の相手に自身の身元や所属と共にブランドイメージを的確に伝え、顔と名前を憶えてもらうためのモノです。
そういった意味からするとその「違和感」は、相手にいい意味で引っかかりを感じてもらうための武器ともなりえます。
画一的なサイズの名刺ではない小さい名刺であれば、まず初対面の時から相手の関心を引き付けるのに一役買ってくれるのです。
>>名刺を印刷する際のサイズ指定|名刺サイズやピクセル数について知ってますか?
また、小さい名刺と一口に言ってもその形式にはいくつかの種類がありますので、ここではそんな小さい名刺の種類についてご紹介します。
比率が小さい名刺
91mm×55mという一般サイズの名刺と、縦横比は崩さずそのまま小さくした名刺です。
俗に「ミニ名刺」と言われるこのジャンルの名刺は、各印刷会社でも規格品として用意されています。
通常の規格品としては49mm×85mmという名刺4号より一回り小さなものから、30mm×56mmといった本当に小さなモノまで何種類も用意されています。
ミニサイズの詳細については次の記事もご参照ください。
>>女性フリーランスは名刺で主張!小さく可愛いミニ名刺で女子力アップ!!
細長い名刺
長辺は一般サイズの名刺と変わらない91mmで、短辺を半分程度の30~45mmとした細長くスリムな名刺です。
スタイリッシュなおしゃれさがグンと増しますので、クールな個性を演出したいクリエイティブ職のフリーランス名刺などでは効力を発揮します。
正方形の名刺
短辺55mmを1辺の長さとした、55mm×55mmの正方形名刺です。
横幅自体は一般サイズの名刺と変わりませんので、長辺の分小さくなっているだけなので、名刺入れやフォルダーでも邪魔にはなりません。
一見すると小さめのコースターにも見えるところから、カフェやレストランなど店舗型ビジネスで利用する名刺や、おしゃれなカフェ風を演出したい各種の名刺スタイルにはおすすめです。
>>個性あふれるおしゃれな正方形名刺|印刷会社へのオーダー方法はどうする?
変形名刺
一般サイズの名刺を独自の形に切り抜いて作られた、さまざまな形をした変形名刺です。
長方形の部分から切り抜いた分だけサイズ感は小さくなりますが、その与えるインパクトは通常名刺の比ではありません。
一般企業の名刺にはなかなか使いづらい奇抜なスタイルではあるものの、ファーストインパクトをつかみたい個性あふれる演出には抜群の効果を発揮します。
小さい名刺のデメリットを逆利用する

初対面の相手に違和感と共に印象を残す小さい名刺ですが、個性的であるが故のデメリットといったものもいくつか存在します。
しかし、そうしたデメリットを逆に利用することで、さらに印象に残るビジネスツールと変換することも可能です。
ここではそんな小さな名刺のデメリットを逆利用するアイデアについてご紹介します。
名刺入れとサイズが合わず折れやすい
通常販売されている名刺入れは、当然のことながら一般的な名刺サイズに合わせて作られています。
そのサイズよりは小さい名刺ですから入るだけなら入るものの、名刺入れの中で空間ができてしまうことにより、持ち歩く際にズレてしまい折れ曲がったり汚れたりという、名刺へのダメージが懸念されます。
名刺入れに凝って目立つ
こうしたデメリットの点から、小さい名刺を使う場合には一般的な名刺入れを利用するのはあまりふさわしくありません。
とはいえ、名刺交換の際は名刺入れから名刺を取り出し、そのまま名刺入れに添えて交換するのがビジネス上のマナーです。
であればここは思い切って、名刺入れ自体もサイズ感を合わせたモノを用意するのが得策。
とはいえ既成の名刺入れではそんなサイズのモノはほとんどは扱っていませんので、オリジナルで作ってしまったり、別のおしゃれな入れ物を名刺入れとして代用するのも1つのアイデアです。
こうすることにより、名刺を取り出す前から「おや?」と相手の視線を引き付ける役割も買ってくれ、さらに印象付けることができます。
ホルダー内でおさまりが悪い
相手から預かった名刺は、大抵の場合後程ファイルやホルダー等に入れて保管すると思います。
そんな時も一般名刺用に作られた名刺ホルダーでは斜めになってしまうなど、おさまりもあまりよくはありません。
用紙の色に凝って目立つ
ホルダーの中で斜めになってしまう小さい名刺のデメリットを逆に利用するには、用紙自体の色を鮮やかなモノとしてしまうのがおすすめです。
一般的に名刺のほとんどは白やアイボリーなどの淡い色がほとんどですから、クリアファイルなどでそれを背景としてしまえるように、赤や黒、場合によっては蛍光色のような色合いの強い紙色を選べば、ひときわ目立つことは間違いありません。
オフィシャルなイメージがない
「一般的」な名刺サイズというように、名刺4号を中心としたサイズの一般名刺の方があたりさわりがなく、オフィシャルなイメージがあるものです。
それに対して小さい名刺の場合は冒険心が強すぎるきらいがあるため、どうしてもオフィシャルなイメージというモノとは程遠くなってしまい、使用できる業種が限られてしまいます。
フリーランスこそ小さい名刺を
こうした小さい名刺はプライベート名刺として利用する分には何の問題もありませんが、あえてビジネス名刺として利用するのであれば、難しいしがらみに捉われないフリーランスの方々に特におすすめします。
むしろ個性を演出したいクリエイティブ職、特に女性フリーランスの皆さんにはぜひおすすめしたいスタイルです。
名刺からして当たり前の常識にとらわれない小さい名刺で、自由な発想とスタイルを存分にアピールしてみてください。
スペースが小さい
小さい名刺は当然紙面スペースが少なくなってしまいますので、そこに掲載できる情報量はあまりありません。
近年ホームページのURLやSNSアカウントなど、掲載すべき情報が増えている現状とはうらはらな小さい名刺では、必要な情報をすべて載せきれないこともあるでしょう。
WEB名刺との併用で情報量アップ
こうした小さい名刺のデメリットを逆利用するには、名刺自体の情報量はできる限り最小限に抑えて、WEB名刺との併用することをおすすめします。
QRコードの掲載やスマホで読み取れるWEB名刺の圧倒的な情報量をバックとして、名刺自体はシンプルで印象的なデザインとすることで、かえってアクセスしてほしい情報を明確に相手に伝達することを考えましょう。
>>オンライン時代の名刺交換【WEB名刺】ってなに?無料作成方法の紹介
まとめ
一般的なビジネスシーンで活躍する名刺とは一線を画す小さな名刺。
どこか違和感を感じるそのスタイルであるからこそ、個性をアピールしたいフリーランスの方々の名刺などでは効力を発揮するはずです。
「小さい名刺でビジネスに勝つ!」
この言葉を合言葉として、自身のブランド戦略の強力な手助けとなる小さい名刺を作って、自由な働き方に磨きをかけてください。