名刺サイズは黄金比が基本|黄金比を意識したデザインの作り方

名刺サイズは黄金比が基本|黄金比を意識したデザインの作り方 コラム

ビジネスの現場で初めての人に対した時に、必ずといって利用するのが名刺です。

海外ではあまり見かけない名刺交換という儀式ですが、日本でビジネスをする場合にはやはり欠かすことはできません。

つまり名刺とは、自分という人物を初対面の相手にアピールするための、ビジネス上欠かせない大切なアイテムです。

そんな名刺ですから、当然第一印象を良くするためにも、美しいデザインやレイアウトでアピールしたいもの。

そこでこの記事では、人がもっとも美しさを感じるという、「黄金比」を利用した名刺デザインの作成方法と、名刺のサイズについて解説してまいります。

この記事を読んで、相手に好印象を与える、美しい名刺の作り方のヒントを学んで下さい。

名刺サイズは黄金比が基本

名刺サイズは黄金比が基本

「黄金比」を利用してデザインするのが、美しい名刺を作るコツですが、実は名刺のサイズそのものも「黄金比」を利用して作られています

それでは、そもそも「黄金比」とはいったい何なのでしょうか?

黄金比とは

少々難しい話になりますが、黄金比とは数学的に近似値1:1.618(約5:8)で表される比率で、古代ギリシア時代より「神の比」と呼ばれるほど、人々が目にした時に「もっとも美しいと感じる」比率のことです。

誰しもがそれとは知らずに黄金比を利用したものを目にしていて、その際に人は「美しい」とか「安定してる」、「落ち着く」などという印象を抱きます。

そのため名刺に限らず、何かのデザインを作る時にこの比率を利用すると、目にした人へ好印象を与えるデザインとすることができるのです。

名刺サイズの実際

では、実際の名刺サイズはどうなのでしょう?

名刺4号

通常日本でもっともよく使われている名刺サイズは、「名刺4号」と呼ばれる91mm×55mmのものです。

ちなみにこの「名刺4号」は、関東では「東京4号」、関西では「大阪9号」と呼ばれる名刺ですが、サイズは同じで呼び名だけが違うので注意してください。

そして計算してみれば分かりますが、91:55は1:1.654となり、正確にいえば黄金比とは異なりますが、ほぼ黄金比と近いということで視覚的にも美しく落ち着いています

その他の名刺サイズ

ちなみに、名刺4号以外に利用される機会のある名刺サイズのうち、主なものは次の通りです。

こうしたサイズの名刺を使うことで、職種によってはオリジナリティのある名刺を作成することができるでしょう。

  • 名刺3号:85mm×49mm
  • 名刺5号:100mm×61mm
  • 欧米サイズ:89mm×51mm
  • 4号長二つ折り(横型):182mm×55mm(展開時)
  • 4号長二つ折り(縦型):110mm×91mm(展開時)

黄金比を利用した名刺レイアウト

黄金比を利用した名刺レイアウト

こうした黄金比を利用することにより、人の目に美しいと感じる名刺を作成することができます。

これはどの名刺サイズを選んでも、基本は大きく変わることはありません。

なお、黄金比を使ったデザインをするためには、まずは「黄金長方形」と「黄金螺旋」を理解する必要があります。

黄金長方形と黄金螺旋

長方形と螺旋に見られる黄金比。

これを理解し、デザインに応用することで、美しい名刺のレイアウトを行うことができます。

黄金長方形

黄金長方形

「黄金長方形」とはその名の通り、縦横の比率が1:1.618の比率で作られた長方形のことをいいます。

この長方形の端から、1:1の正方形(最大の正方形)を切り出した場合、残りの長方形がまた「黄金長方形」となり、これがエンドレスでつながる、割り切れない比率の長方形です。

黄金螺旋

黄金螺旋

黄金長方形の中にある正方形の、1辺を半径とした1/4円を描き、それを順に切り取っていく正方形の対角線を、なめらかにつないでいった時にできる螺旋のことを「黄金螺旋」と呼びます。

オウムガイの殻に似たこの螺旋は、台風の雲の渦のようにも見え、自然が作り出した造形美としても知られています。

黄金比の実例

こうした黄金比を利用したデザインは、古来よりさまざまに作られていて、古くはミロのビーナスやパルテノン神殿、ピラミッド、近代建造物でもパリの凱旋門やバルセロナのサグラダ・ファミリア大聖堂などにも利用されています。

こうした例からも分かる通り、黄金比を応用してデザインを作成することは、目にした人の印象に残る作品を作る上では欠かせない考え方で、これは名刺作成時にも応用可能な手段といえます。

名刺をブロックに分けて考える

名刺デザインの場合は、特に黄金長方形が持つ特性を利用して、名刺のレイアウトを正方形と残りの長方形のブロックに分けて考える

これは、たやすく美しいデザインの名刺を作成する手助けとなります。

例えば正方形の部分にはブランドロゴと個人名のみをレイアウトし、残った長方形の部分も1:1.618を意識しながら情報を記載すれば、比較的簡単に美しい名刺デザインを作成することができるでしょう。

目立たせたい場所のレイアウト比率

ブロックに分けて名刺をデザインするということは、名刺に記載された情報の中で、目立たせたい部分とそうではない部分を分けて考えるということです。

正方形の部分にはもっとも目立たせたい情報を、余白を存分に活かしてレイアウトします。

それ以外の情報は残りの長方形部分に、小さめの文字ですべて詰め込むことにより、もっとも相手に伝えたい情報のみを、一見して分かりやすく伝えることが可能です。

画像を使った場合の黄金比

文字情報のみで構成された名刺ではなく、画像を活かした名刺を製作したい場合にも、黄金比を使ったブロック構造は有効です。

あえて正方形の部分に大きく伝えたい画像のみを印刷し、文字情報は残りの長方形部分を利用することで、目立たせたい画像を引き立ててくれます。

例えばフォトグラファーやイラストレーターなど、自身の作品をサンプルとして名刺にアピールしたい職種や、飲食店など店内風景をアピールしたい場合には、こうしたデザインレイアウトもおもしろいでしょう。

ロゴデザインの工夫

名刺デザインそのものではなく、そこに記載する情報の中で、もっともデザイン性を求められるロゴマークやロゴデザインにも、黄金比を利用することはおすすめです。

こうした黄金比を用いてデザインされたロゴが入ることで、名刺自体のデザインの印象を引き締めることができます。

誰もが目にしたことのあるアップル社のリンゴマークや、グーグル社のロゴマークも、黄金比を利用して作られています。

これはどちらも黄金比を有効活用したロゴマークの好例で、これを見ても黄金比を使ったロゴは、人々の印象に残るという事実を分かっていただけるでしょう。

>>名刺サイズは黄金比が基本|黄金比を意識したデザインの作り方

まとめ

この記事では「黄金比」という、古来より人々を魅了するデザインの元になった、自然が生み出した「神の比」を名刺に応用する方法について解説してきました。

黄金比は人がもっとも美しさを感じることのできる、絶妙のバランスから成り立った比率です。

この黄金比を制することは、名刺に限らず人の心を引きつけるデザインを作るためには、欠かすことはできません。

数学的な話をしてしまえば、どうしても難しい話になってしまう黄金比ですが、ようは美しい、気持ちいいと感じるバランス感覚ですので、ぜひともこれを理解して、美しく印象に残る名刺デザインを行なってみてください。

もしもそういったことを自分で行うことができない場合は、黄金比を利用してプロが作ったテンプレートを選んだり、最初からプロに任せるという選択肢を検討してみるのも、美しい名刺を手に入れる有効な手段です。

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