LINEやインスタなど、今やSNSを1つもやっていない人など、ほとんど見かけることがない最近のネット環境。
プライベートな名刺はもとより、ビジネス名刺でも公式ホームページのURLなどを、名刺に入れ込みたいことはあるでしょう。
しかし近年ではQRコード*の普及により、単にURLが書いてあるだけでは、わざわざそれを打ち込んでまでアクセスしてもらうことは難しいと言えます。
この記事では、そんな時に役立つQRコードの有効性について、名刺にデザインする場合の注意点とともに解説いたします。
名刺にQRコードを入れるメリットと、その導入方法について、じっくりと学んでみてください。
*QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
QRコード入り名刺が便利な理由

現代社会においてはどのような企業でも、ホームページやSNS公式アカウントと行った、Webサイトの存在は欠かせないものです。
それは当然自社のブランドを示すべき名刺製作に際しても、それらのWebアドレスを記載することはもはや常識といってもいいでしょう。
しかし、そうはいっても単純に名刺にアドレス情報を記載しておけば良いというものではなく、しっかりと成果のある掲載方法を考える必要があるのです。
そのためにもっとも有効な手段は、WebアドレスをQRコード化してデザインすることで、そこから生じるメリットは一元的な物ではありません。
名刺のスペースを有効に使える
WebアドレスをQRコード化するメリットの1番目は、限られた名刺のスペースを有効に使えるということ。
Webアドレスのような横長の情報を記載するためには、どうしても横長のスペースが必要です。
しかし、それをQRコードに変えることで、縦型名刺などでも美しくレイアウトすることができ、スペースの有効活用に効力を発揮してくれます。
自社情報へのアクセスが早い
キーボードで文字をタイピングするパソコンと違い、URLなどを1文字ずつ入力するのは、スマホなどでは案外手間がかかるものです。
それをQRコードにすれば、専用アプリで読み込むだけでかんたんにアクセスが可能なため、見て欲しいサイトへのアクセススピードを、格段に早くすることができます。
名刺の利用範囲が広がる
ビジネスの商談の場や、店舗型ビジネスでの顧客へのあいさつ時など、そこだけでは情報をすべて伝えきれないことは往々にしてあるでしょう。
そんな時に名刺にQRコードが記載してあれば、「詳しくはこちらのコードで確認してください」などと伝えることで、足りない情報をフォローすることもできます。
単なる名刺の枠を超えて、ショップカードやパンフレットの役割まで持たせることができるのは、名刺にQRコードを記載する大きなメリットです。
QRコード入り名刺デザインのコツ

実際にQRコードを名刺に記載する際、注意しなければならないことがいくつかあります。
ここでは、そんなQRコード入り名刺デザインのコツについて、詳しく解説いたします。
QRコード周辺に余白を残す
QRコードの周辺に何も書いていない余白がないと、正確にコードを読み取ることができません。
QRコードを名刺に記載する場合には、最低4セル以上の余白を設け、そこには文字などは記載しないよう気をつけます。
QRコードの解像度・サイズ
名刺に記載するQRコードがあまり小さい場合も、正確に読み取ることができなくなります。
最低でも画像解像度を300~350dpiとし、解像度の低い状態での使用は避けましょう。
印刷する際もあまり小さいものはセルがつぶれてしまいますので、確認が必要です。
また、名刺自体の汚れや歪みがあっても正確に読み取ることはできませんので、相手に渡す名刺が汚れたりしていないよう、十分に気をつける必要があります。
QRコードの濃淡・コントラスト
QRコードの印刷色は、濃い単色で印刷するのがもっとも理想的です。
薄い色で印刷したり、背景に色を付けたりすると、QRコードと背景色のコントラストが低くなりますので、注意が必要です。
QRコードの種類
SNSアカウント用のQRコードや、WebサイトのURL、または住所や電話番号などのテキストデータまで、ほとんどのものはQRコードとして表すことができます。
しかし、どの情報をQRコードにするかはしっかりと精査する必要があり、それによってコードの種類も変わりますので、あらかじめ確認するようにしましょう。
QRコード化ができるサービス

LINEやTwitter、Instagramなどは、各々専用のアイコンが入ったQRコードが作れるサービスを用意しています。
具体的方法に関しては別記事に譲りますが、プライベート名刺などでSNSフォロワーを増やしたい場合には、有効に活用できるサービスです。
>>TwitterやInstagramなどSNSアカウントのアイコンやQRコードを名刺に載せるには?
SNSに限らず、Webアドレスやテキストデータなど、多くの情報をQRコード化するには、専用の無料サイトも用意されていますので、そういったところを利用するのも良いでしょう。
ここでは代表的な2つのサイトをご紹介します。
QRのススメ
各SNSのアイコンや、ちょっとしたイラストなどを中央に配したデザインのQRコードが作成できるサイトです。
Webアドレスに限らず、あらゆるテキストデータをQRコード化するだけでなく、複数のコードを1つにまとめたコードや、アクセス数解析ができるQRコードも作ることができます。
CMAN
Googleマップからかんたんに地図QRコードも作成可能な無料サイトです。
店舗の位置情報などを掲載したい飲食店やサロン、小売店などの店舗型ビジネスでは、近年ではビジュアルとしての地図よりも、スマホで直接検索ができるGoogleマップデータのほうが、利用者にとっては身近なため、一度のぞいてみるのも良いでしょう。
QRコード化したら必ず自分のスマホで読み取り確認をしよう

このようにさまざまなポイントに注意しつつ、QRコードを配したデザインの名刺を作成すれば、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、非常に有効なPRツールとなってくれるのは間違いありません。
しかし、どのような方法でQRコードを作ったとしても、正確に読み取れなければ何の意味もありませんし、情報自体を間違って入力してしまったりすると、ビジネスにおいては大きなマイナスポイントとなってしまいます。
これを防止するためには、名刺に印刷する前に、オフィスや家庭のプリンタで実際にQRコードを印刷してみて、自分のスマホなどで読み取って、正確に情報へのアクセスができるかどうかを確認することが必要です。
この時注意すべきポイントは、必ず実寸で印刷することで、できれば既成の名刺用紙などを使って、実際の状態と同じコンディションで印刷してみると良いでしょう。
まとめ
この記事では、企業の公式サイトや、LINEやインスタなどのWeb情報を、QRコード化して名刺に掲載するメリットと、そのデザインのポイントについて解説してまいりました。
- 余白を残す
- 解像度とサイズ
- 濃淡・コントラスト
- QRコードの種類
これらのポイントに注意してQRコードを作成すれば、名刺デザインを失敗することは無いでしょう。
こうして作成したQRコード入り名刺のデザインを、あとは自前のプリンタかネット印刷の業者に発注をするだけで、自社情報へのアクセススピードの早い、強力なビジネスツールとして活躍してくれることは間違いありません。